007_母(集団)平均が標本平均とは異なることを説明できる

解説

標本平均とは、母集団から取り出した標本(サンプル)に対する平均のことであり、母集団(調査対象となる全集合)の平均である母平均とは異なります。
しかし、母集団の中から様々な標本を取り出して標本平均を求め、その平均をとっていくことで、母平均に近づけることができます。
また、出来る限り多くの標本から平均を求めると、標本平均は母平均に収束します。

ステップアップ

母集団の性質を推測するために、標本には次のような条件が必要です。

・不偏性:母集団から偏りなく抽出されていること
・独立性:個々のデータが互いに独立し、影響を及ぼしていないこと

これらの性質を備えた標本を、無作為標本と呼びます。統計的推測の手法では、データが母集団からの無作為標本であることを前提にしています。しかしながら、手元にあるデータが無作為標本であることを保証する方法はありません。例えば、インターネットのモニターによる市場調査は、調査対象とする母集団からのランダムサンプリングとはいえないことが知られています。これは、インターネットによる自発記入のアンケートの場合、インターネットが利用できる人、アンケートに関心を示した人のようにサンプル自体に偏りが生じるためです。

キーワード

  • 標本平均
  • 母平均
  • *無作為標本

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データセット

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